概 要 トーキョーN◎VAとは





 もうひとつの未来、もうひとつの世界。
 もっとも危険で、もっとも熱い都市。
 それが“トーキョーN◎VA”……。


ジャンル

     架空の近未来都市を舞台としたサイバーパンク系システム。
     旧来のサイバーパンク要素はあくまでフレーバーにすぎないとし、公式からは“アーバンアクション”、あるいは“サイバーアクション”であるとアナウンスされている。
     機械、魔法、伝承、企業、裏組織、一般人……そういったあらゆる要素の混在をテーマとしたTRPGシステムであり、ヒーローアクションでもある。

世界観

     トーキョーN◎VAの世界は、未来の地球をモチーフにしている。
     「災厄(ハザード)」という大災害により、地軸がねじ曲がり、一万年ぶりの氷河期が訪れた地球。しかし、それでも滅ばなかった人類は、合成食料とサイバー化された人体。それらを提供する企業。発展したコンピュータ・ネットワーク。裏から世界を支配する魔術・異能などが混在する、「ニューロエイジ」とも呼ばれる新時代をしぶとく生き抜いている。

     「トーキョーN◎VA」とは、この世界に存在するひとつの都市の名である。
     一度荒廃した世界を復興させることに暗躍し、絶対的な強国となった末に、あらゆる国交をシャットアウトした日本が唯一玄関口としている出島――。キャラクターたちは、主にこの都市を舞台にストーリーを紡ぎだすことになる。  

プレイできるキャラクター

     上記の世界に生きているキャラクターであればどのような人種、国籍、性別、所属、種族でもプレイ可能。プレイヤーが望む設定は概ね再現でき、人間以外の動物、AI(情報生命体)や霊体などにも対応している。
     このようにキャラクター設定の自由度は高いが、プレイヤーやゲームマスターが困らないよう、ある程度推奨された所属や立場の設定はされている

     また、映画のようなヴィジュアルイメージを意識した作品なので、キャラクターはゲームマスターの用意する障害に立ち向かい、あるいは巻き込まれながらもそれを解決・克服することが求められる。

ゲームの目的

     システム全体として明確な対立組織や、敵は存在しない。
     ゲームマスターの設定するシナリオにより障害は様々であり、それはテロリストや、世界を滅ぼす脅威、復讐や抗争であったりする。
     戦闘やゲーム性はあまり重視されておらず、

  • キャラクターを表現すること
  • 自分にとっての利害を追及すること
  • 参加者全員が楽しめるストーリーを作ること

  •  を最大の目的としている。
     とはいえ、版を重ねるごとに遊びやすくなるようサポートされており、大抵のシナリオはキャラクターが協力して敵を戦闘で倒して事件解決といった流れになることが多い。




シ ステム

必要な物

     ゲームを遊ぶ上で必要になるものは、筆記用具、シート類(プロファイルシート、レコードシート、アクトシート)、タロット(基本ルールブックに付属している)、トランプ(2デッキが望ましい)である。
     推奨されている参加プレイヤーは2〜5人だが、ゲームマスターと1対1で遊ぶこともできなくはない。特殊なシナリオになると6人以上で遊ぶことも可能。

行為判定

     判定はトランプを使用した有限乱数による上方判定。
     判定前から達成値を計ることができ、わざと失敗するといった判定も可能。
     能力値+カードの数字+各修正で達成値を出し、対決や情報収集を行う。
     決定的成功(クリティカル)は存在しないが、致命的失敗(ファンブル)は起こり得る。ダイスと勝手は違うが、本質的には変わらないだろう。

ヒーローポイント

     このゲームのヒーローポイントは、対象を必ず殺したり、あらゆるものを買い上げたり、天変地異を起こしたり、情報を完全封鎖したりと非常に強力なものだ。
     神業(かみわざ)と呼ばれており、基本的には1キャラクターにつき3個まで使用可能。
     いつでも使用できる上に効果は完全成功であり、神業には神業でしか対抗できないため、他システムと比較してもかなり強力。神業さえあれば他のデータ類はいらないと言っても過言ではない。

経験点

     セッションを重ねることによって、ゲームマスター、プレイヤーの双方は経験点を得ていく。これはキャラクターの成長に不可欠である。
     基本ルールブックのみ使用する場合、1回のセッションでプレイヤーは最大12点ゲームマスターは「プレイヤーの得た経験点の総計÷3(人数)」点獲得できる。
     追加ルールも活用すれば、さらに+α得ることが可能だ。




作 成 キャラクターメイキング

キャラクターの作成法

     キャラクター作成はメイクアップフルスクラッチから選択して行う。
     サンプルキャラクターは掲載されていないため、もし必要になったらゲームマスターが各自で用意しなくてはならない。

     トーキョーN◎VA The Detonationはマルチクラス制を採用しており、能力値や取得できる技能が「スタイル」と呼ばれるクラスの組み合わせにより、ある程度決定される。(※「スタイル」は全部で26に分けられ。現在までサポートされている約580種類の「特技」に加え、16の「一般技能」の中から選択していく)
     

メイクアップ

     もっとも基本的な作成法。装備品なども指定されたものを書き写すだけで手間が掛からないため、初心者などにはこの手法が推奨されている。
     以下の手順で行う。

  • 「スタイル」を3つ選択(重複可)
  • 能力値の算出
  • 指定された技能の取得
  • 指定された装備の入手
  • パーソナルデータ(設定)の決定

  •  後述のフルスクラッチと比べ、追加サプリメントが発売される度に相対的に弱くなっている。この作成法を選択する場合、使用するルールブックは絞った方がいい。

フルスクラッチ

     キャラクターデータを1から10まで選択していく作成法。
     データを経験点に換算し、それを割り振りながら作成していく。
     自由度は高いが、慣れないと独力で行うのは難しい。

キャラクターの成長

     キャラクターレベルという方式は取っておらず、成長には経験点を使用して各ポイントを強化していく必要がある。
     遊べば遊ぶだけ強力なキャラクターが作れることになるが、ゲームマスターによっては最初からボーナス経験点を配布することもある。

     もっとも、神業が存在することによって、初期作成のキャラクターが経験点を大量につぎ込んだキャラクターを一撃で倒すこともザラにあるため、このゲームにおける成長とはキャラクターの肉付けに他ならない。
     




進 行 主なゲームの流れ

プレイ時間

     プレイ時間はおよそ4時間。ただしこれはゲームマスターの進行具合による。
     ロールプレイ重視なシステムのため、場が盛り上がれば6時間以上掛かることも覚悟したほうがいいだろう。
     

シナリオ進行

     シナリオは大抵の場合、起承転結に忠実であり、以下4つのフェイズに分けられる。

  • オープニング
  •  …参加キャラクターの導入。どのようにしてシナリオに絡んでいくのかが語られる。
  • リサーチ
  •  …起こった事件や疑問を調査していく。シナリオのメインとするところでもある。
  • クライマックス
  •  …シナリオの山場。多くの場合、戦闘が起こる。
  • エンディング
  •  …事件の収束。あるいは個々のキャラクターが最後に格好つける場面

     トーキョーN◎VAは「シーン制」を採用しており、上記のフェイズをさらに細かい、「シーン」と呼ばれる単位で区切って進行していく。これによって、場所や空間、距離などに束縛されず、ストーリーに必要な場面のみにスポットを当ててゲームを進行できるようになっている。  

戦闘ルール

     多くのFEAR製システムと同様、いくつかのプロセスに分けて進行していく。

  • セットアッププロセス
  • イニシアチブプロセス
  • メインプロセス
  • チェックプロセス
  • クリンナッププロセス

  •  更に、キャラクターの行動は3段階に分けられており、それぞれに対応した行動が可能。

  • メジャーアクション(ベースアクション、リアクション)
  • マイナーアクション
  • オートアクション

  •  判定には何らかの技能(スキル)を取得している必要があり、ブレイド・オブ・アルカナやダブルクロスと同様に、それらを組み合わせて(同時に使用して)いくつもの効果を得ることが出来るのが特徴である。

     キャラクターへのダメージはHP制ではなく、21点以下のダメージチャートで管理されている。低ダメージでも行動不能になる可能性が高いため、一回のアクションは非常に重要である。




そ の他

26のスタイルと神業

     トーキョーN◎VAのキャラクターは、他ゲームのクラス(職業)に相当する「スタイル」を3つ持っている。これは他人に表向き与える印象だけでなく、キャラクターの生き様や信念、本質を表わすこともある

     スタイルに付随し、キャラクターは「神業(かみわざ)」も3個獲得する。
     神業は、前述したとおり非常に強力な効果を持っている。つまり、シナリオ中3回は絶対的な見せ場を用意できる、ということでもある。


    0.カブキ(歌舞伎)
     芸術家。強運、悪運の持ち主。道化、愚者。反逆者。
    《チャイ》…カブキの神業。「幸運な偶然」により、神業や判定を失敗させる。

    I.バサラ(婆沙羅)
     超能力者や魔術師。聖人。エクソシスト。その素養。
    《天変地異(カタストロフ)》…バサラの神業。自然現象を起こし、建物などを破壊する。

    II.タタラ(踏鞴)
     研究者、技術者。教師など助言する者。医者。創造者。
    《タイムリー》…タタラの神業。その場に適したアイテムを用意できる。

    III.ミストレス(舞貴人)
     女将。リーダー、指揮官。店舗経営者。包容力のある人物。導き手。
    《ファイト!》…ミストレスの神業。神業の使用回数を1回増やす。

    IV.カブト(兜)
     用心棒、ボディーガード。軍人。騎士。守護者。
    《難攻不落(インヴァルネラブル)》…カブトの神業。攻撃1つを完全に防ぐ。

    V.カリスマ(狩魔)
     カリスマ性。政治家。思想家。弁護士。扇動者。王者。有名人。
    《神の御言葉(ゴスペル)》…カリスマの神業。対象に任意の精神ダメージを与える。

    VI.マネキン(真似衿)
     ヒモ、ジゴロ。他者に頼る者。庇護下にある者。恋人、愛人、娼婦。
    《プリーズ!》…マネキンの神業。他人に神業の使用をお願いする。

    VII.カゼ(風)
     走り屋。運び屋、逃がし屋。車輌操作に長けた者。船長。暴走族。
    《脱出(エクソダス)》…カゼの神業。どんな状況からでも脱出できる/追いつく。

    VIII.フェイト(平威徒)
     探偵。正義の味方。真実、真理を求める。調査員。
    《真実(トゥルース)》…フェイトの神業。 対象が知っている/隠している真実を聞き出す。

    IX.クロマク(黒幕)
     権力者。社長、会長。仕立て人。御老公、隠者。裏世界を牛耳る者。
    《腹心(ライトハンド)》…クロマクの神業。キャラクター扱いの忠実な部下を用意する。

    X.エグゼク(益世狗)
     企業の重役、経営者。VIP。プロデューサー。ジェネラル。
    《買収(M&A)》…エグゼグの神業。金で買える物なら何でも購入出来る。

    XI.カタナ(刀)
     賞金稼ぎ。剣客。殺し屋。接近戦のプロ。
    《死の舞踏(ダンス・マカブル)》…カタナの神業。対象に任意の肉体ダメージを与える。

    XII.クグツ(傀儡)
     企業工作員。サラリーマン。忠誠を誓う者。サムライ。
    《完全偽装(アンダカヴァ)》…クグツの神業。完全偽装工作を行う。

    XIII.カゲ(影)
     スパイ、忍者。暗殺者。隠密行動に長けた者。死神。
    《不可知(インセンサブル)》…カゲの神業。完全に姿を消して行動する。

    XIV.チャクラ(車鞍)
     格闘家。求道、修行者。アスリート。気の使い手。
    《黄泉還り(フェニックス)》…チャクラの神業。ダメージを消し去る。

    XV.レッガー(裂牙)
     暴力団、ヤクザ。ギャング、マフィア。悪者。人間のクズ。
    《不可触(アンタッチャブル)》…レッガーの神業。事実を揉み消したり、責任転嫁する。

    XVI.カブトワリ(兜割)
     スナイパー。銃火器、射撃武器の使い手。
    《とどめの一撃(クーデグラ)》…カブトワリの神業。対象に任意の肉体ダメージを与える。

    XVII.ハイランダー(排乱駄)
     軌道人。天上人。エリート階級。汚れを知らない純真無垢な者。純血の日本人。
    《天罰(ネメシス)》…ハイランダーの神業。認められる限りのワガママを可能にする。

    XVIII.マヤカシ(摩耶蠍)
     幻術師や占い師。預言者。驚異的な精神力。僧侶、司祭。精霊使い。
    《守護神(ガーディアン)》…マヤカシの神業。何らかの不都合を打ち消す。

    XIX.トーキー(投喜居)
     報道員。ジャーナリスト。記者。メディア関係者。目立ちたがり。
    《暴露(エクスポーズ)》…トーキーの神業。どんな事柄も自由に報道出来る。

    XX.イヌ(犬)
     警察官。賞金稼ぎ。法の番人。権力の代理人。
    《制裁(パニッシュ)》…イヌの神業。法の裁き/正しい審判を与える。

    XXI.ニューロ(新生路)
     ハッカー。電子と電脳、ウェブの支配者。
    《電脳神(デウス・エクス・マキナ)》…ニューロの神業。ウェブに接続された物を自在に操る。

    -1.ヒルコ(水蛭子)
     突然変異体。人ならざる者。怪物、ミュータント。実験体。進化した存在。
    《突然変異(ミューテーション)》…ヒルコの神業。見聞きした他の神業をコピーする。

    -7.アラシ(嵐)
     兵器乗り、兵器使い。破壊者。戦争中毒者。
    《突破(ブレイクスルー)》…アラシの神業。障害を突破する。

    -9.カゲムシャ(影武者)
     影武者。なりたがり。人格喪失。存在しない者。
    《神出鬼没(チェンジ)》…カゲムシャの神業。誰かと入れ替わっていた事にできる。

    -18.アヤカシ(妖)
     吸血鬼、妖怪。不死者。古代種。人外の怪物。
    《霧散(ディスアピア)》…アヤカシの神業。ダメージ一つを無効にする/退場する。

     

既刊

     現在サポートされているルールブック、サプリメントは以下の通り。



     書名  :トーキョーN◎VA The Detonation
     定価  :本体3800円+税
     発行元 :株式会社エンターブレイン
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


     もうひとつの未来、もうひとつの世界。もっとも危険で、もっとも熱い都市。それが“トーキョーN◎VA”……。
     日本のRPGシーンを常にリードしてきた『トーキョーN◎VA』が、革命を超えて新たに生まれ変わる。本質を表す“コアシステム”と再現を担当する“N◎VAシステム”に整理されたルール。22の神業、300を超える特技、刷新された装備などのデータ群が、ゲームの風景、感覚、そして常識を塗り変える!
     さぁ、準備はできているか?!





     書名  :グランド×クロス The Detonation
     定価  :本体3600円+税
     発行元 :有限会社ゲーム・フィールド
     著者  :鈴吹太郎・遠藤卓司/F.E.A.R.


     本書は『トーキョーN◎VA The Detonation』のワールドデータブックである。ルールブックの更新に合わせ、世界のデータを一新。北米連合、ロシア連邦などの他国はもちろん、ホームであるトーキョーN◎VAと並ぶ、オーサカM●○N、カムイST☆Rについては、より濃密で激しいアクトの舞台にとなるにふさわしいものになった。
     追加データには、4つのマイナスナンバー・アルカナの他、根強い人気のエニグマ、名刀や魔剣など尋常ならざる力を持つ業物。多くの追加装備など、あなたのキャラクターに限界を突破する力を与える。さらにシナリオが2本、マイナスナンバーのタロットカードを付属。最強のサプリメントがここに登場!
     新たなニューロエイジがここにある。





     書名  :ストレイライト
     定価  :本体3600円+税
     発行元 :有限会社ゲーム・フィールド
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


     本書は『トーキョーN◎VA The Detonation』のサプリメントである。新たなるステージとして、トーキョーN◎VAでははじめて衛星軌道が紹介され、新たなるメガプレックス(都市)『チャイローンジャンクション』を中心に、組織、NPCなどの追加データを多数掲載。これまでのトーキョーN◎VAにも、新しい情報として、最新のマップガイドを完全掲載。追加ルールには、新しいキャラクターデータ形式『スタイル・ブランチ』という要素を追加。さらに『完全義体コンストラクションルール』を掲載。
     新しい生き方、新しい世界。人は星の海で何を思うのか。





     書名  :トーキョーN◎VATheDetonation クロニクル
     定価  :本体3600円+税
     発行元 :エンターブレイン
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


     1993年のファーストエディションの登場以来、現在に至るまで多くのユーザーを魅了し続けてきたRPG『トーキョーN◎VA』シリーズ。 その13年の歴史を一冊にまとめたのが、この『トーキョーN◎VA The Detonation クロニクル』である。
    『クロニクル』は、その書名通りトーキョーN◎VAをルールブックのバージョン順に記録した年代記となっている。ファーストエディションから『Detonation』に至る13年の時代背景、事件、人物などの記録が網羅されている。
     また、トーキョーN◎VAの過去を舞台としたアクトを遊ぶための“クロニクルプレイ”のガイドラインや、過去の装備データも『Detonation』対応となって掲載されている。





     書名  :サプリメント マーダーインク
     定価  :本体2800円+税
     発行元 :エンターブレイン
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


    『マーダーインク』は、災厄の街トーキョーN◎VAで悪徳の限りをつくすマフィアや暗殺者など、N◎VAの暗黒面をテーマにした一冊だ。
     N◎VAを遊ぶための新しいルールの他、追加データには『トーキョーN◎VASSS』やGF誌に掲載されたものを中心に、追加アウトフィットや追加ブランチを掲載。さらに、凶悪なデータを備えた殺し屋リスト“Born to Kill”として、アクトで使用できるゲストデータが掲載されている。





     書名  :サプリメント ナイトウォッチ
     定価  :本体2300円+税
     発行元 :エンターブレイン
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


     『ナイトウォッチ』は『トーキョーNOVA The Detonation』のサプリメントである。高度に発達したテクノロジーの時代、ニューロエイジ。そんな未来世界にも、知られざる魔術や闇に潜むアヤカシたちは存在していた―。
     本書のテーマはアストラル。常識外の神秘や秘術を扱った一冊だ。日本の呪術機関、“黄泉千五百軍”や世界最強の退魔機関、“聖母殿”などを紹介し、人とアストラルとの関わりを解説している。加えて、魔術師たちをフォローする“使魔”ルールも掲載した。データ面でもパワーアップ。10名ものすぐに使える敵キャラクターデータや特技・装備なども追加している。さらにアストラルに関連するシナリオを三本収録し、十分な遊びごたえもある一冊だ。





     書名  :サプリメント ワールドオーダー
     定価  :本体2300円+税
     発行元 :エンターブレイン
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


     世界の覇者となるのは誰だ?
     ニューロエイジで行われる企業間戦争
    『ワールドオーダー』は『トーキョーN◎VA The Detonation』のサプリメントだ。
     本書はニューロエイジに無数に存在する組織――特に“企業”にスポットを当てた一冊である。N◎VA最大の企業“千早グループ”をはじめとした企業たちの活動と抗争について解説している。本書を手にして、ニューロエイジの支配者たちによる戦争を生き抜く力としてほしい。





     書名  :リプレイ カウンターグロウ
     定価  :本体1785円+税
     発行元 :エンターブレイン
     著者  :稲葉義明(著)、鈴吹太郎/F.E.A.R.(監修)


     トーキョーN◎VAのリプレイ集第三弾は個性的な3本のリプレイを収録。まずは、ブラックハウンド隊員であるレイとメモリ、ケルビム捜査官のジャック・バロウズの3人の警官(イヌ)が事件に挑む『トーキョーN◎VA The Detonation』記念すべき最初のリプレイ『スリードッグナイト』。さらに、『スリードッグナイト』の1年前を舞台に、“暴走警官”レイと“復讐の魔弾”クーゲルの出会いと別れを描いたリプレイ『ナイト・アフター・ナイト』。そして、『ヴァニティ・エンジェル』で活躍した退魔師カイルと魔剣クロイツェルが初めて登場し、獣人や吸血鬼などの怪異と戦うリプレイ『ナイトブレイク』。さらに追加データとして特技104個のほか、稲葉義明によるルールブックの章扉に刻まれた短編“扉小説”も掲載。





     書名  :サプリメント アウターエッジ
     定価  :本体2800円+税
     発行元 :エンターブレイン
     著者  :鈴吹太郎/F.E.A.R.


     あれから5年後の世界――。今回のテーマは“最先端”!
     最新サプリメント『アウターエッジ』がついに登場。舞台は『トーキョーN◎VA The Detonation』から5年後。新たなトーキョーN◎VAの世界――ニューロエイジを扱っている。
     5年が経過したことで、N◎VAがどのように変化したのか、本書を読むことでN◎VAの最新の状況を知ることができるのだ。追加データも、“最先端”にふさわしく、新世代の武器やサイバーウェアなどが中心となっている。
     加えて、“義体作成ルール”や“ブランチルール”のアップデート、敵キャラクターデータや、ワークスデータも掲載。本書を導入して、最新のニューロエイジが見せる世界を感じてほしい。





感 想

 一番のお気に入りシステム。
 簡単に言えば、「俺カッコいい!」とやるためのゲームです。
 一時代を築いた作品なだけあって世界設定や雰囲気がしっかりしてますが、その分、初めての人は尻込みしてしまいます。経験者から布教されなければ遊ぶ機会はなさそう。
 その分、ハマったら戻れなくなる可能性も大きいんですけどね。

 ルール面は独特なわりに大雑把な部類。「困ったらRL判断」という言葉が定着するほど、矛盾や調整に対するゲームマスターの負担は大きいです。
 困ったちゃんなプレイヤーやゲームマスターの悪意に弱いので、コンベンションや初めて同士で遊ぶには敷居が高いシステムですね。

 サプリメントを揃えようと思えばお値段も張りますが、基本ルールブックのみで遊んだ方が面白い場合もあるので、無理に揃える必要はありません。装備品や追加ルールがかなり多いので、一部だけ採用というよりは、きっちりルールブックごと裁定した方が無難です。  



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