リサーチ1 ――グングニル落としましたよ――


シーンプレイヤー:ハインリヒ/タロット:カゼ(逆)

RL:こっからリサーチ入るね。まずハインリヒは、エアハルトの欲しいものについてリサーチしてもらいたい。

ハイン:ああ、そうですね。

RL: 目標値は〈自我〉か〈知覚〉で15か〈隠れバディ〉で10。

ハイン:〈隠れバディ〉で達成値11。


RL:ちなみに、ハインのバディってなに? これって、演出上はそういう技能だから。

ハイン:うーん、両親のことだと思ってましたけど。

RL:なら、ママか。

アルヴィラ:ハインママはご健在なんだよね?

ハイン:軌道のコロニーにいるって設定です。エアハルトはうちのママがいなくなったら乱心するだろう。

RL:さすがトゥルーミストレス。


ハイン:では、「ふう……」と一息ついて、『ねえ、ママ。お父さんの好きなものってなあに』という内容のメールを送る。

RL:すると即座に返答があり、「エアちゃんの欲しいのはねー」と、説明してくれる。


 エアハルトが欲しいのは、純天然素材でのみ作られた日本酒『武蔵』である。N◎VAで開かれるオークションに年1本しか出品されず、そこでしか手に入らないらしい。


ハイン:「へえ〜、お父さんってお酒好きなんだ」

ママ:「でもねえ、合成酒は口に合わないみたい」

ハイン:「禁酒してると思ったらそういう理由だったの」

ママ:「ハイランダーも困ったものよね。変に口が肥えちゃって」

RL:そんな情報をママから教えてもらった。

ハイン:承知。「ふうん、N◎VAに向かわなければならないか。アルバート」

アルバート:「なんでしょうかハイン様」

ハイン:「少し、N◎VAに行ってくる」

アルバート:「護衛は?」

ハイン:「そうだな……。また、姫様にでも頼むとしようか」

アルバート:「姫……なるほど」 鮫のように笑う。

アルヴィラ:なんでえ!?(爆笑)

ハイン:「どうしたアルバート。そのような悪人顔をして」

アルバート:「いえ、やってみたかっただけです」(爆笑)


*    *    *



RL:さて、空港にやってきたハインリヒ。ここでアルヴィラに登場を願おう。自動登場でOK。

アルヴィラ:はいはい。手札を回しながら出て行こう。空港の人混みの中から、偶然肩がぶつかるような感じで。「おっと、すまねえ」

RL:その時点で二人とも私服だよね?

ハイン:はい。12月ですから、冬服で。軍服から普通の女の子のように。

アルヴィラ:俺はキャスケット帽に度の入ってない眼鏡をかけたような恰好。ハインのことは気づかないな。

ハイン:「おや? どこかでお会いしましたか?」

アルヴィラ:「え? さあ、どうだろうねえ。他人のそら似じゃないかな。じゃあ俺急ぐから」 と言って飛行機に乗り込む。

ハイン:他人のそら似かなあ。姫様に似てたけど。そういえば姫様も城を抜け出したとか。私も乗ります。

RL:すると、2人の席は隣り合わせだった。

ハイン:「おや、あなたは先ほどの……」

アルヴィラ:俺は飛行機に付いているイヤホンとか興味深そうにしてる。「あーなるほどここがこうなって……あ、さっきはどうもー」

ハイン:まじまじと見る。「姫様、じゃないですよね?」

アルヴィラ:「……ナ、ナニヲイッテルノカ

ペン:「なぁにしらばっくれてんのこの女」(一同笑)

アルヴィラ:ペンダントはポケットにあるから、パシコーンと叩こう。

ハイン:あ、グングニル落としましたよ」(爆笑)

アルヴィラ:「こりゃどうも」(爆笑)

RL:グングニルはハインだと分かってるからね。さも知ったかで、「この女ねー、仕事放棄して逃げてきたの」と告げ口。ペラペラ。

ハイン:「まったく、仕事はちゃんとしないといけませんよ」

アルヴィラ:「いや、その、まったくその通りなんですが……どちらさんでしょうか? ウチの追手?」

ハイン:「気づきませんか?」 いつもの眼帯を付けて、軍帽も被る。いそいそと軍服も出そうとします。

アルヴィラ:「………………」

ハイン:「気づいてくれたようですね」 私服に戻ります。

RL:〈封印記憶:早変わり〉(一同笑)

アルヴィラ:「え。え−と……ハインリヒで、オーライ?」

ハイン:「ええ(にこり)」

アルヴィラ:「…………わっほい」

RL:ひゅーんとN◎VAへ向かって飛び立つ飛行機を映してシーンは終了。






リサーチ2 ――なにはともあれ――


シーンプレイヤー:アルヴィラ/タロット:カブキ(逆)

RL:それじゃあ、N◎VAにたどり着いた2人。

ハイン:「しかし姫様は何のためにN◎VAに来たんです? 確か報告では、城を抜け出してうんたら……」

アルヴィラ:「いやー、まあ、どうしても外せない用事というものがありましてね、はい」

ハイン:「そうですか。もしよろしければ、手伝ってもらいたかったのですが……」

アルヴィラ:「あん?」

ハイン:「N◎VAでとあるオークションが開かれているそうで、そこに出品されている物が欲しいのですよ」

アルヴィラ:「へえ、オークション。ああ、別にいいぜ。それに付き合うくらいなら特に予定があるってわけじゃないし……はっ! よ、用事はありますけど!」(一同笑)

RL:ちなみに、オークションのことを調べるなら<社会:ストリート、N◎VA>か適切な<コネ>で。

ハイン:「ですがその開催場所など、私は知らなくてね。もしかして姫様ならご存知では?」

アルヴィラ:「ちょっと待ってくれ」 N◎VA歩き回りガイドみたいなものを広げて探し出す。聞き込みも含めて〈社会:ストリート〉〈交渉〉で14だ。


オークション
・一定の階級以上の人物が招待される。オークションに参加するためのチケットIDも限られたものしか存在しない。
・チケットIDを入手するには<社会:社交界>や<売買>の判定が必要。この時の達成値でクライマックスの難易度が変わるらしい。


RL:N◎VAの街頭で占いをしていた伝説のババア出張版から教えてもらえた。

アルヴィラ:な、何を言っているんだ(笑)。

RL:街はすっかりクリスマスムード。観光しながら二人はN◎VAの街並みを歩いている。

ハイン:「クリスマス……ですねえ」

アルヴィラ:「ああそっか、もうそんな時期なのかあ」

ハイン:「姫様は、クリスマスを共に過ごす相手など……」 頭の中に土門とかを思いながら(一同笑)。

アルヴィラ:「お前は今、想像してはいけないものを想像した。忘れろ、速攻で忘れろ。それだけはあり得ない、絶対に」

ハイン:「わかりました」 微笑んで返します。

RL:OK。シーンを変えよう。






リサーチ3 ――箱入り娘と軌道生まれのハイランダー――


シーンプレイヤー:ハインリヒ/タロット:トーキー(逆)

RL:このシーンでは割と自由に動いていいよ。

ハイン:ちなみに、私は常に〈フリップ・フロップ〉状態で登場してます。「なるほど、チケットですか……」

アルヴィラ:「まあ、それは置いといてだ。あそこにちょっとよさげな店があるから寄ってかねえ? 小腹も空いてきた」

ハイン:「どれどれ」 どんな店ですか? アルヴィラのセンスが問われますよ。


アルヴィラ:なに、そう来るか。どんな店にしよう(笑)。

RL:小汚い油ギッシュなラーメン屋とかいいと思うよ。

ハイン:ふつうの女の子の恰好でそれは(笑)。


アルヴィラ:タコスの出店みたいな? ハンバーガーショップとかそれらしいかも。

RL:ああ、それっぽい。

ハイン:では私はスタバっぽい店を指して、「あちらで無難にコーヒーでも飲んだ方がいいのでは」

アルヴィラ:「あん? いいのいいの。こういうのはテキトーに買って街中で食べ歩きしてくのがオツってもんなんだよ」

ハイン:「ふうん……」

アルヴィラ:こっちもそんな経験ないからテキトーなこと言ってるけどね(一同笑)。

ハイン:「分かりました、ついて行きましょう」 正直な話、箱入り娘のカリスマと軌道出身のハイランダーですからね、我々。ハンバーガーなんて食べるの初めてかもしれない。

アルヴィラ:じ、実は俺も初めてな気がする(爆笑)。

ハイン:「……アルヴィラ。あなたから先に頼んでいいよ」 さあ、注文方法分かるかなアルヴィラ(爆笑)。

アルヴィラ:「いや、えーと……とりあえず……店員さん、おすすめとかあります?」

RL:じゃあ、そういうチェーン店なら店員もドロイド使ってるだろうから、ニコニコと営業スマイルを浮かべながらキャンペーン中のバーガーセットをすすめてくれる。

アルヴィラ:「ああ、じゃあそれを2つ……いや、3つ」

店員:「今なら同料金でポテトをLサイズにすることも可能ですが?」

アルヴィラ:じゃあ、それで

RL:その2〜3分後、トレイいっぱいにドデーンと盛られたポテト(一同笑)。

ハイン:「アルヴィラ。それ一人で食べられる?」

アルヴィラ:「あ……ま、まあ、遠慮なく食ってくれ。ここは俺のおごりだ」

ハイン:「そう……じゃあありがたく」 1個貰います。

アルヴィラ:「Lサイズ……これほどのものとは……」


*    *    *



アルヴィラ:ハンバーガーをモクモク食いながら本題を切り出すか。「にしてもチケットIDねえ。俺も、コネに頼れば手に入らないこともないが、これでも一応お忍びなんだよなあ」

ハイン:〈盾の乙女〉で飛ばす?

アルヴィラ:ハインの名義で購入するということか。それなら〈社会:社交界〉で17だ。

ハイン:コマンダーもあるので18ですね。

アルヴィラ:「おお、さすが元ドイツ州知事にして、現総司令官殿のアカウント、色々と動きやすい。うちの脳筋どもとはわけが違う」

ハイン:「アルヴィラ。あなたの国だってそれなりに権力者はいるでしょう。エグゼクとかいないの?」

アルヴィラ:「ああ、うん、いるよ? ただ、『これから交渉を開始する』と言って拳を握りしめるような奴らだからさー」(爆笑)

ハイン:「なるほど。俗に言うアレね。〈※圧力〉〈白兵〉とかする人たちなのね」

アルヴィラ:「そんな感じだ。うちの外交官は、“ザ・ネゴシエーター”なんて呼ばれちゃいるが、交渉という名の肉体言語しか使えない」

ハイン:真剣な顔をして、「国民の教育……改めた方がいいんじゃない?」

RL:そこでシーンを終了していこう(笑)。






inserted by FC2 system