クライマックス1 ――卍……解……?――
シーンプレイヤー:アルヴィラ/タロット:マネキン(正)
RL:ではカット進行に入っていこう。敵はライダースーツの女に加えて25人トループが3グループ。
ハイン:ちなみにスタイル分かります?
RL:それぞれイヌ、カタナ、カブトワリ。戦闘不能になるまで撤退はしない。プロット前に潰すかな?
ハイン:もう全滅させちゃいましょうよ。ボスにいい札回す前に決着するのが吉です。
RL:さすがにケント・ブルースで学んだね(笑)。カブトワリトループが一歩退いて中距離。それ以外は1エンゲージに固まっている。女のペルソナはカタナね。
アルヴィラ:ここはロランの神業からやってもらおうか。
RL:OK。ロラン君はMP12を使って、「そこにいるのは分かってますよ」と祈りを込めるように銃を構え、撃ち抜く。弾丸は吸い込まれるかのように綺麗な軌道を描き、ビルの合間に潜んでいるカブトワリトループを全滅させる。
《とどめの一撃》。
アルヴィラ:その腕前を見て、一言「へえ……」と言っておく。
ロラン:「ありがとうございます。いい銃ですね」
ハイン:「なに、何の変哲もないただの銃さ。いいのは君の腕だろう?」
RL:それには照れたような笑みを浮かべる。そして
「あなた方も、こうなりたいですか?」とイヌトループを一瞥し、
《神の御言葉》を使用。戦意喪失したイヌたちは、後ずさって逃げていく。
アルヴィラ:「おやおや、いきなり数が減っちまったなあ。んじゃまあ、そろそろこっちも準備させてもらうぜ。楽しませてくれんだろうなあ!」 不敵な笑みを浮かべて残りのトループに
《神の御言葉》。剣気的なものを発する。
RL:『敵う相手ではない――』 カタナトループはそう悟る。手にしたカタナからビリビリと伝わる振動。これは、自分が震えているのか、あの少女から発せられるオーラが震わせているのか……。
アルヴィラ:そのまま泡吹いて倒れてくれてもいいのよ?
RL:えー、卍解してくれなきゃそこまでしないよ。
アルヴィラ:わかった。「こっちも久々の運動だ。思いっきりやらさせてもらうぜ!」 グングニルを装着して――。
RL:その直前、グングニルが語りかけよう。
ペン:「お姉ちゃんお姉ちゃん。今まで黙ってたけど言うね」
アルヴィラ:「あん?」
ペン:「実は――
卍解なんて言わなくても変身できるんだ☆」
アルヴィラ:「
……お、前……は……」(爆笑)
ペン:「ということで――
卍・解!!」
アルヴィラ:反応しがてえええええ!!(爆笑)
ペン:「ノリわるーい」
アルヴィラ:「誰のせいだと思ってんだ……! まあいい。とにかく、このイラつきは暴れて晴らさせてもらうぜ」
RL:さて、カタナトループは衝撃に耐えれず失神。そして残った女は高笑いを上げる。
女:「面白い……面白い相手だなお前たち。予想外だぞ! さあ、今度は俺が相手になってやる。戦ろうか!」
アルヴィラ:「いいからこいよ。こっちはウズウズしてんだ」
RL:と、いうわけでプロットしてください。こっちは3枚と、ロラン君2枚。セットアップ何か?
ハイン:特にないです。
RL:ではこっちのセットアップ。マイナーアクションでスリーアクション起動から、
〈変化〉。アームユニットを作る。
ハイン:アームユニット……?
RL:もう一発、
〈変化〉でアームユニット作成。
アルヴィラ:これはあれか、天津飯さんみたく背中から2本生えてくるのか?
RL:いや、アームユニット相当で、体から刃が生えてくる。
アルヴィラ:……奴じゃねえか!(爆笑)
ハイン:そうか……あいつか……(笑)。
奴とは……ナイトウォッチに収録されているボス、センチピードのことです。さすがにここまでやれば感づきますか。
RL:さて、も一発
〈変化〉。増えた腕にはすべて、常備化している双磁刀を準備。組み合わせは
〈※ハヤブサ〉〈元力:器物〉〈修羅〉〈連撃〉〈運動〉〈白兵〉。対象は強そうなアルヴィラにしようかな。現在、双磁刀は5本で達成値は、21。
アルヴィラ:ロラン君〈インターセプト〉できる?
RL:できるよ。
〈射撃〉〈白兵〉〈インターセプト〉で、達成値は27。あれ、防いだ?(一同笑)
ハイン:すげー、つえーこいつ。バケモンだ。確認しますけど、最終話に出てくるゲストの顔見せですよね?
RL:うん(笑)。
アルヴィラ:移動も止まったな。
RL:「ふう」と息をつくロラン君。しかし、センチピードは「その程度で俺が止まるかよお!」とさらに突っ込んでくる。……ロラン君のプロットがAだからこれも防がれちゃうんだけどね。一応
〈変化〉3回の同じ組み合わせ。
ハイン:どんどんRLの手札がよくなっていく(笑)。
RL: そしてロラン君のプロットが尽きたところで、もう1発。今度は達成値は27。
ハイン:ロラン君に
〈盾の乙女〉。これで27です。
RL:うっそー!?(一同笑)だけどセンチピードは、このタイミングでSSSDを使用。アクションランクを1にして、再び同じコンボを仕掛ける。
達成値は――34? すごいなこいつ(笑)。
ハイン:姫さま、止めますこれ?
アルヴィラ:差分値入るから、かすっただけで死ぬ。
ハイン:ダイヤのA渡せば止まるんですよ、これ。
アルヴィラ:……え。
ハイン:日本人とコマンダーで13になって、ロラン君は固定値で21ありますから。
RL:……え?(一同笑)
ハイン:じゃあここでロラン無双しましょうか。ジョーカー切って
〈盾の乙女〉。34です(爆笑)。
RL:では、高笑いを上げながら近づいてくるセンチピード。
ハイン:「ロラン君、ちゃんと見て。まだもう一撃来るよ」 とアドバイスします。
RL:「なるほど、ヴァジュランダとは違うけど、この銃にも慣れてきました」 射撃に全神経を集中し、達成値34。センチピードの身体から生えた刃を叩き折り、その動きを止める。
アルヴィラ:「ったく、気持ち悪い奴だ。触れられたらこっちが死んでただろうが……あんたの相手にした奴は、それ以上にバケモンだったようだな。て言っても、あちらさんも弾切れか。お礼参りは俺が代わりにさせてもらうぜ?」
RL:おう、来い。
アルヴィラ:距離は近か。じゃあ、
〈白兵〉〈修羅〉〈※二天一流〉。マイナーでスリーアクション、コンバットリンク、JJF、タイプD。達成値は30。
RL:ぐ……。かすれば死ぬな。外界の制御値は6。
アルヴィラ:差分2倍入って……66スタート? 最終的に
ダメージは74点(爆笑)。
RL:救命符を切る。「お前も……なんて一撃だい」 いつの間にかアルヴィラの後ろに回り込んでいる。
アルヴィラ:〈※二天一流〉の続き。達成値は29。
RL:なす術なし(一同笑)。
アルヴィラ:今度も74点ダメージ。
RL:ここで
《死の舞踏》。さっき折られた刃が地面に転がっているんだけど、それを元力で操ってアルヴィラに。「俺がバサラだってこと、忘れたかい?」
アルヴィラ:「覚えてるとかそういうのは関係ねえ。俺は防御が苦手なんだ。そういうのは……あいつに任せた」
RL:ロラン君が
《難攻不落》。飛んでくる刃をすべて叩き落とす。
アルヴィラ:「もうちょい相手を見て喧嘩を売るんだな。あの坊主にしろ、俺にしろ、な」
RL:これで戦闘は終了です。番外編とは思えない応酬だったな。
クライマックス2 ――『武蔵』落札――
シーンプレイヤー:ハインリヒ/タロット:ヒルコ(正)
RL:クライマックス2シーン目はオークションへ向かうところ。
アルヴィラ:ロランも連れていこう。
RL:元よりついて行くつもりだったよ。例の裏切り者ってのは、このオークションに参加してるから。
ハイン:ああ、なるほど。
アルヴィラ:ところで《天変地異》食らった銃は平気なの?
RL:じゃあそのあたりも含めて描写していこう。さて、倒れ伏したセンチピード。
アルヴィラ:「そんで、ここがオークション会場か。お前の目的の――」
ハイン:センチピードが倒れてるって言ってるじゃないですか(爆笑)。
アルヴィラ:ごめん、聞いてなかった(笑)。
RL:気を取り直して、センチピードの懐からヴァジュランダを回収するロラン。
ロラン:「よかった、ヴァジュランダ……。みなさん、ありがとうございました」
アルヴィラ:「こっちはこっちで好き勝手やったこった。あんま気にすんな。この一か月で溜まった鬱憤を発散しただけさ」
ロラン:「でも、驚きましたよ。あなたがここまでの強さを持っているとは。それに、あなたの適切な指揮も――」
ハイン:「君が強かったからだよ」 言うことを聞いてくれる人というのは実にいい(一同笑)。
RL:そんなこんなで、「では、僕はまだ用事が済んでませんので失礼します」とロラン君は去っていこうとする。
アルヴィラ:「例の裏切り者を追ってるんだっけ」
ロラン:「え、ええそうですが。確かN◎VAでは、すでにフィクサーとして溶け込んでいるようで――」
ハイン:「その人物の名前は?」
RL:名前は決まってないけど、まあ適当な名前を教えてくれる。このアクトでは“裏切り者”としておこう。
ハイン:カタカタと検索して、「アルヴィラ。我々の向かっているオークション会場を主催するフィクサーの一人にその名前がある」
アルヴィラ:「あらら。これは素敵な偶然もあったもんだ。……そんならアレだな。もう少し道中一緒になりそうだ」 ガッと肩を組む。
ロラン:「ほ、ほんとですか?」
アルヴィラ:「そいつ本人に用があるわけじゃないが、目的地は一緒みたいだからな」
ロラン:「わかりました。よろしくお願いします!」 ぺこり。
* * *
RL:場面を移そう。アルヴィラ、さっきのセリフの続きどうぞ(一同笑)。
アルヴィラ:「でけー会場だな、おい」 実際でかいの?
RL:うーん、裏オークションとかじゃないからな。
ハイン:酒買いに来ただけですもんね。
RL:と、いうわけでそこそこの規模はある。フォーマルな場だから衣装チェンジしてもらおうか? 例の〈売買〉〈社会:社交界〉の判定で、それに準じた装備を入手したってことで。
アルヴィラ:その場の貸し衣装みたいな?
ハイン:ははは、達成値30の衣装(爆笑)。
RL:人外魔境だね。
アルヴィラ:ある意味高すぎなくてよかった(笑)。
ハイン:(しまった、父上のプレゼントを買いに行くと言ったら、お母さん……)(一同笑)
アルヴィラ:18だとどのくらい?
RL:公式の達成値参照表だと、30以上人外魔境で、18だとハードと限界の狭間。プロでも難しい? 稲垣執政官あたりが取り付けてくれたのかも。「ほらほらこれ着てけよ」
アルヴィラ:「今回はお忍びなんで、なるべく派手な物は……」とお願いしたのに(全然派手じゃねえか……!)
稲垣:「OKOK! 内緒にしとくからさあ!」(一同笑)
* * *
RL:会場に入った一行。「見て、見て、見てぇ〜!
高枝切りバサミ4点セット!」
アルヴィラ:またか!(笑)
「継ぎ目すらない美しいフォルムだろう」とか司会者が言ってんのか(爆笑)。
RL:じゃあ司会者はエルシャダイで。ここから社会戦に入ります。
一同:社会戦……?
RL:このシーンのルールを説明しよう。
・オークションを社会戦に見立てて行う。
・アルヴィラとハインは出品された商品に対し、攻撃を行う。対象は銘酒『武蔵』。
・勝利条件は累計達成値100ポイント。リサーチで出した達成値分、目標値はダウンしている。(残り52ポイント)
・『武蔵』をなんとしても落札したい敵の妨害工作もある。(ゲスト扱い。報酬点所持)
アルヴィラ:社会戦ということは、もちろん一般技能が一回きりなんだよな。
RL:そうだね。それで判定できなくなったら任務失敗。ハインからどうぞ。
ハイン:まずはジャブからいきます。
〈社会:軌道〉で10。こんな感じですか?
RL:そうそう。んで、こっちはリアクションします。
ハイン:え、リアクションありですか。
RL:〈社会:企業〉で17。ついでに逆探知。まだアルヴィラたちのこと知らないから。
ハイン:武蔵を巡って争いが起きるんですね。
RL:では、逆探知のルールを整理しよう。まず、
「バックトラップ」。これは正体不明の相手からの攻撃に対し、攻撃を行えるようになる。同時に
「逆探知」を宣言。これによって、ダメージの代わりに相手のプロファイルを入手することができるわけだ。
ハイン:なるほどです。
RL:あいつらは誰なんだ、と競売相手が攻撃。
〈社会:警察〉〈影の謀略〉で18、に報酬点4点使用。22。
ハイン:なんでそんなに?
RL:A判定で21出されたらたまらん。
ハイン:……スルーで。
RL:ダメージは5点。報酬点で軽減する?
ハイン:それも通します。逆探知したことはわかります?
RL:うん。誰かが警察の筋から探ってる。会場警備にあたってる企業警察とかかな。
ハイン:相手からしたらびっくりでしょうね。おつかいに来たヴィル・ヌーヴ軍総司令官(笑)。
RL:「ええええ?」って感じ(一同笑)。アルヴィラどうぞー。
アルヴィラ:〈社会:社交界〉で14。
RL:それはスルーだな。残り38ポイント。で、ゲストはハインリヒに攻撃する。〈コネ〉で……ふっふふ(こらえきれず笑う)。
ハイン:何がそんなにおかしいんです?
RL:いやね、こいつの持つコネ、「ハインとアルヴィラの持つコネ2レベル」って書いてあるから、ミリシア使って攻撃できる(一同笑)。
ハイン:それはさすがに使わないですよね(笑)。
RL:うん、オリジナルキャラはなしにしよう。では
〈コネ:アレクシス・ランバート〉で、それに
〈影の謀略〉〈追い込み〉〈ブラックメイル〉を組み合わせる。達成値は11に2点払って13。
ハイン:〈コネ:アルヴィラ〉で15。リアクション成功。
アルヴィラ:あれ? 俺のこと盾にした?
ハイン:いや、違う。君のおかげで助かった。それで次は私の番ですか。
〈社会:馬淵精機〉で17。団体社会ですけど達成値って上がります?
RL:いやー、微妙だろう。その団体に関する情報収集や登場判定に限らせてもらう。
ハイン:では17点で。
RL:ここはキー効果を使わせてもらおう。アクセスカード使用して、
〈コネ:ミシェル・ムーア〉。21で弾いた。
アルヴィラ:俺の番だな。Aを使う。
〈社会:N◎VA〉で21。
RL:それはリアクションできないなあ。残り13。それで、こちらはハインに攻撃。
〈コネ:稲垣光平〉で同じ組み合わせ。報酬点を5点使用し、達成値25。
ハイン:アルヴィラにかっこつけてもらいたいですね。次は私が全力でいきます。
アルヴィラ:わかった。
〈コネ:稲垣光平〉〈交渉〉〈虚言〉で、報酬点を全部突っ込んで達成値25。「穏便に願いますわ」
RL:んじゃ敵の行動が終わったから、ハイン。
ハイン:キー効果使います。「どうやら邪魔をしているものがいるようだな……はあ」
〈社会:ドイツ〉〈社会:企業〉〈ホットライン〉〈電脳〉〈売買〉。アルバートに連絡して手を回してもらいます。報酬点も全部乗せ。達成値は37(一同笑)。
RL:むーりー!(笑) その判定に対し、「まったー」と
〈交渉〉。達成値は9(爆笑)。
ハイン:商品が届いたのを見て、「ふう」と一息。
RL:武蔵は落札されたか。これにて社会戦を終了する。
クライマックス3 ――違える道筋――
シーンプレイヤー:ロラン/タロット:アヤカシ(逆)
RL:オークションもひと段落し、はけていく会場。人混みの中、「いました。あいつです」 と、ロランは一人の男を指さす。
アルヴィラ:「あいつ、オークション中、俺らに妙な視線を向けてきてたな」
RL:男は
《買収》を使用。高飛びするルートを用意して会場、いやN◎VAから逃げ出す。
ハイン:「彼は逃がしちゃいけない人間なんだろう?」
ロラン:「ええ」
アルヴィラ:「お前がそう言うなら、協力しねえわけにはいかねえな」
《不可触》でそのルートを揉み消す。
RL:そいつがロボタクに乗って逃げ出そうとすると――?
アルヴィラ:稲垣あたりに連絡を取りつけて、ロボタクはいつの間にか人気の無い道へ。
RL:《不可触》を使用。自分は悪くない、と罪を別の者になすりつける。これが通れば“裏切り者”とは断定できなくなるね。
ハイン:《買収》します。それは違うと、その情報源を潰す。
アルヴィラ:そして
《死の舞踏》だ。「変にジタバタせずに、捕まっておけ」 素手でとーんと気絶させる。
ロラン:「ありがとうございます。本当になんとお礼を言ったらいいか」
ハイン:「君の任務は、
彼の始末だったのかい?」
ロラン:「……ええ、そうです」
アルヴィラ:そうか……。
ハイン:「なら最後は君の仕事だ。自分で片を付けるといい」
アルヴィラ:アルヴィラとしては殺してほしくないなあ。昔の自分を見てるようで。
RL:ロラン君はそれでも殺さなきゃならない。感情より理性。
ハイン:上から命令されてるから? それとも悪い奴だから?
ロラン:「それが、
僕たちの“血の誓い”だから」
RL:残念ながらロラン君に説得の余地はないよ。それでもアルヴィラたちが何を言いたいのかはなんとなくわかったのか、「ありがとう、アルヴィラさん。でもこれが、僕の選んだ生き方なんです……」 裏切り者のこめかみに銃を突きつけながら言う。
アルヴィラ:「それがお前の考えだってんなら、口は挟まねえさ」 肩をすくめながら、その場を去ろう。
ハイン:一緒に退場します。
道は違える。
そして3人はそれぞれの道へ――。
路地裏に、乾いた銃声が響きわたった。