エンディング1 ――破壊の果て――


シーンプレイヤー:ハインリヒ/タロット:カブトワリ(正)


 円卓会議室は、まさに血の海と化していた。
 脳天を撃ち抜かれ絶命している議員がいれば、机の下でただ震えるだけの者もいる。
 そして、折り重なるようにして倒れているのは、ヴィル・ヌーヴ軍の物ではない制服を着た、N◎VA軍ミカヅチ部隊であった。

“日本軍には手を出すな――”

 ストリートの警句を知る者ならば、誰もが異様な光景だと思うだろう。
 今、その中の最後の一人が“殴り”飛ばされた。



ハイン:ここから先はイントロンせず生身で向かいます。

RL:数人のミカヅチ部隊を殴り飛ばし、一仕事終えたかのように汗を拭うエアハルト。(爆笑)

アルヴィラ:なん……だと……?

エアハルト:「おいボーズ。生きてっかァ」

RL:円卓の影から、「やれやれ」と立ち上がるシャルル。(一同笑)

シャルル:「しかし、まさかあんたが生きてるとはね。エアハルト・ヴィルヘルム」

エアハルト:「ああ、あんな怪我を治すのに一年もかかっちまった。鈍っちまったもんだぜ俺も。しかもせっかく戻ってきたと思ったら、この有り様だ」

シャルル:「今なら、あんたとうちの親父を追い出した連中の気持ちが分かるような気がするね。まったく、ぞっとしない。一体何人生き残ってるんだい、これ」


RL:議員数人は生き残ってるけど、ほぼ全滅だね。

エアハルト:「だがこれで……やりやすくなったじゃねえか。狸どもは死んだ。生き残った連中もみんな臆病風に吹かれたようなもやし共だ」

リーベ:あれ、円卓の議員たちは死んだ?

RL:死んだ。もしくは役立たず。

ミリシア:侵入者は日本軍の部隊で、議員たちを攻撃して。

RL:最後にはエアハルトとシャルルが倒した。シャルルにとってはまさに漁夫の利。


エアハルト:「おい、ボーズ。お前、これからどうするよ。ここは当面、俺が動かすぜ」

シャルル:「さあ、どうしようか。俺と弟の仇討ちも、あっけなく終わっちゃったみたいだし。生きる意味なんて、あなたの娘さんを貰うことくらいなもんか」(爆笑)

ハイン:その中に入っていきます。荒れた庁舎の中を見ながら急いで入ってきて、「死傷者は――」と言ったとこで。

RL:エアハルトが「あァん?」(一同笑)

ミリシア:「え、エアハルト――前州知事?」

ハイン:ちょっと待って、ペルソナ変えます。ハイランダーに変更。しばらく驚いた表情をしていたのが、ころっと明るい笑顔で「パパ〜!」 ドサッと抱きつく。

RL:「おう、ハインリヒ。久しぶりじゃねえか。そんなに寂しかったかァ? 一年も会わねえうちに、でかくなりやがって」

ハイン:「パパ、セクハラはだめだよー」

リーベ:シャルルがうらやましい感じですね(笑)。

ミリシア:「あなたは――フランスのシャルル・バルバトール。戻られていたのですか」

シャルル:まったくけしからん。おっと鼻血が……は? なんだいマドモアゼル」(一同笑)

ハイン:でねパパ〜!」(爆笑)


リーベ:膝の上に乗ってるような雰囲気ですね。

RL:パパもなんだかんだで甘えさせてるよ。可愛いのう可愛いのう。


ハイン:「あのねパパ〜。今日、反乱軍の勢力をぶっ潰してきたよ」

アルヴィラ:ぶふっ!

エアハルト:「ああ、知ってるぜ。奴ら、ここにも先攻部隊を送り込んでいやがった。おかげで面倒が省けたところだ。円卓も落ちぶれたもんだぜ」

ハイン:「じゃあひとまず目的達成したんだね! で、パパ。これからどうするつもりなの?」

エアハルト:「ああ……そうだなァ。邪魔な、あの北米のトカゲ退治でもすっかな。尻尾の一つでも切り落としてやりゃあ大人しくなんだろ」

ミリシア:「ま、待ってください! 円卓が機能しない今、このヴィル・ヌーヴは、他の州はどうなるんですか!?」

エアハルト:「変わりなんざいくらでもいるだろ。あんな狸どもより、近所のガキのほうがマシってもんだぜ」

ハイン:「ねーパパぁ。連邦を全部併合して一つの国にまとめちゃったほうがいいよー」

リーベ:ハインリヒさーん! 戻ってきてー!

エアハルト:「そうだな……それもアリかも、しれねぇなあ」


 エアハルトは、膝の上に乗った娘を猫のように愛でながら、煙草を深く吸い込んだ。
 チリチリ、と燻る火種を見つめながら、
「そういや、あいつの姿が見えねえな……」

 今はもう、この世にいない友のことを考えていた。










エンディング2 ――新たな自分――


シーンプレイヤー:ミリシア/タロット:ミストレス(逆)

RL:次はミリシアのエンディング。

ミリシア:シャルルを部屋に呼びましょう。「紅茶でいいですか? それともワインでも」

シャルル:「んん、ゴルゴンゾーラ」(爆笑)

ミリシア:それは食べ物です!(笑)

アルヴィラ:こーしーを頼む。(爆笑)

シャルル:「いやなに、あなたがあまりにも暗い顔をしているのでね。ちょっとしたフランスジョークさ」

ミリシア:何も言わずにワインを出しましょう。

シャルル:「ジャンと、仲よくしてくれていたみたいだね」

ミリシア:部屋で育てていたバラを持ってきて、「ジャンが育てていたものですが、お返しします」

シャルル:「いいのかい? 思い出に取っておかなくてさ。……これは、君がとっておきなよ。ジャンがプレゼントしたものだ、その方が彼も喜ぶ」

ミリシア:「ジャンが死んだのも、死んだジャンがもて遊ばれたのも、私の責任ですから」

シャルル:「ふう。だったらなおのこと、これは君が持っているべきだ。赤いバラの花言葉を知ってるかい」

ミリシア:「……愛情」

シャルル:「そう。僕がN◎VAに出向いている間、あいつがどんなことをしようとしていたのか、またどうなったのかは、拘留中にガロンから聞いている。あいつは元から死ぬ覚悟だったんだろう」

ミリシア:「……」

シャルル:「そんな人間が、わざわざこの花を贈るとは思えない。はじめはミリシアさんを利用するつもりだったのが、いつしか本気になってたんだろうな」

ミリシア:「私は彼が生きている間に、ちゃんとした返事をあげられなかったわ」

シャルル:「なぁに、愛を受け入れてもらうだけが男の幸せではない。君が笑ってさえいてくれれば、それでいい。あいつはそういう奴だった」

ミリシア:「あなたはこれからどうするの」


 それは、自らの行く末を確認する質問でもあった。
 ジャン、そしてアベル。
 大切な人は、本当に大切な人なんだと気づいたとき、いつもミリシアのそばから離れていく。

   彼女は、そんな誰かを助けたいと願い、今の彼女を作ってきた。
 彼女は、自分が一人になりたくないから、今の彼女を作ってきた。
 一人は寂しいから。でも自分のせいで、誰かが苦しんでいく。

 ミリシアは今、新たな岐路――その狭間で揺れていた。



シャルル:「僕は――間接的にだが、やらなくてはならないことは果たした。僕たち兄弟の復讐は終わったんだ。やりたいことはあるっちゃあるんだが……彼女は手ごわそうだし……」(一同笑)

ハイン:やっぱり可愛いなあこいつ(笑)。

シャルル:「まあでも、本職は、こっちだからさ」

RL:そう言うと、ジャンと同じ手さばきで、何も持ってなかった手の中にスパナやら工具類を握っている。

シャルル:「明日は明日の風が吹くってね。ヴィル・ヌーヴがトロンに強い国ってことはご存じなんだろう?」

ミリシア:「ええ、私もれっきとしたこの国の国民よ。トロン工学をかじったことくらいあるわ」

シャルル:「よかったら、君も一緒にどうだい? 環境を変えて手先を動かしていれば、嫌なことなんてすぐ忘れられる。僕たちは、そういう人種だろ?」


ミリシア:ジャンはタタラ入ってませんでしたよね。

RL:うん。天才少年だから、それでもなんとかなってた。シャルルみたいなお調子者が円卓に入れたのって、親の七光りだけでなく、実はその技術力だけは認められてたせいもあるんだよね。


ミリシア:なるほどー。「――トロンは、人を殺さない?」

シャルル:「さあ……使い手次第さ」

ミリシア:「そうよね。そう、その通り。タタラだったら、一番最初に分かっているべきことよね、そんなこと」

シャルル:「そう。どんな道具を作ろうが、悪意が入り込む余地はある。だがそれ以上に――喜んで使ってくれる人だってたくさんいる」


「ねえ、シャルル。私も、少しだけトロンがいじりたくなったわ」

「奇遇だね。新作の調整に、もう少しだけアイデアが欲しかったところだ。手伝ってくれないか?」

「ええ……いいわ。それと、ジャンの昔話も聞かせてちょうだい」

「もちろんさ。アルバムもたくさん保管してある。これがまた傑作でさ……」

 ミリシアは、今再び――光の中へ戻ろうとしていた。










エンディング3 ――マブダチっていうかソウルメイト――


シーンプレイヤー:アルヴィラ/タロット:カゲ(逆)

アルヴィラ:まだ期間的にも精神的にも即位するには早い。城の復興作業を進めてる感じかな。

ハイン:晴海がいないとどうしようもないですからね(笑)。

RL:それじゃあ、イザにゃんも登場しよう。

アルヴィラ: 俺は陣頭指揮にたって、「もっとそこしっかりお願いします〜」とかやってる。周りには元気そうに見えるが、イザナギからすると空元気な姫。

RL:三角巾を吊るしてその作業を見ているよ。

アルヴィラ:「おい重症人、まだ安静にしてろって言われただろ。あんまり出歩くなよ」

RL:アルヴィラにだけ聞こえる声で、「よろしかったんですか」と尋ねる。何についてかは言わないが。


アルヴィラ:「……どーだろうな。俺にもまだよくわかんねーよ」

イザナギ:「姫様は今、孤独を感じていらっしゃいますか」

アルヴィラ:「孤独……とはちょっとちげーかな。少なくとも俺には、お前や皆がついている」

イザナギ:「よし! それなら大丈夫です!」

RL:するとイザナギは三角巾を破り捨て、その手で背中をバシーンと叩く。(爆笑)

アルヴィラ:「え? ちょ、お前全治2か月とか言われてなかったっけ!?」

イザナギ:そんなのウソに決まってるじゃないですか! 私がついてるから大丈夫ですよ姫様」(一同笑)

斬佐:私もいるぞ

ペン:あたしもいるよお姉ちゃん!

アルヴィラ:「だーうるせー! 賑やかなやつらだなーもー!!」(爆笑)

イザナギ:「私たちは、いつでも姫様の味方ですよ!」

アルヴィラ:「え……もしかして聞こえてる?」

イザナギ:「ええ、なにか?」

リーベ:よかったね仲間がいたよアルヴィラ。

RL:あの忌まわしき村の出身だからね。(爆笑)

アルヴィラ:「ああ、そうか。まぁ……こんな奴らのおかげで、しばらくは落ち着きそうもねえな」苦笑する。

イザナギ:「じきに晴海も戻ってくるそうですよ。そうすればますます賑やかになりますね」

アルヴィラ:「あいつも何やってんだかな」

RL:そんなこんなで、城の兵士たちから「姫様! ここはどうしますか!?」「壊れたステンドグラスの代わりにおっぱい描いときますか!?」とかとか。(爆笑)

アルヴィラ:「あ、はいそれはこちらに――!」とその場を去る。イザナギには軽く手を振って返そう。

RL:そんなアルヴィラを見届けながら、モノローグ風にイザナギが呟く。

イザナギ:あれが……姫様を見た最後の姿だった……

アルヴィラ:待ってーーーーー!??

イザナギ:なーんてねっ☆」(爆笑)

アルヴィラ:台無しだばかたれーーーー!!(笑)






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